JICCとの戦略的パートナーシップを構築したJSRのディスプレイ事業

Published July 3, 2023
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日本の半導体材料事業強化策の一環で、JSRが政府系ファンドの産業革新投資機構 (JICキャピタル株式会社) の傘下に入り、非上場化することになった。メリットは短期的な業績に左右されず、長期的視点でより自由で戦略的な事業運営を可能とすること。また、今回のJICCとの戦略的パートナーシップ構築は、一部で誤解がある国営化では無く、JSRが引き続き経営する。

ディスプレイ材料においても、リーディングカンパニーとして引き継ぎディスプレイ産業の進化に貢献していくことに変わりはない。同社は、配向膜、絶縁膜、カラーフィルターの保護膜のLCDの川上3材料で世界シェア50%を超える世界有数のLCD材料企業である。光IPS用配向膜市場の開拓などにより、更なるシェアアップを図る。

OLED材料も数年前より積極展開、低温硬化技術を活かして、中国産パネルYOCTA低温絶縁膜50%、光取り出し効率アップ高屈折材料100%、のシェアを有する。OLED材料においても、このようにポートフォリオを拡充し、世界No.1に向かって躍進中である。

JSR社長「業界再編、先導したい」 会見一問一答 - 6月26日付 日本経済新聞 (nikkei.com)

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Written by

Yoshio Tamura

tamura@displaysupplychain.com