MiniLEDバックライト搭載パネルの出荷動向分析~専門調査レポートより
出典調査レポート Quarterly MiniLED Backlight Technologies, Cost and Shipment Report の詳細仕様・販売価格・一部実データ付き商品サンプル・WEBご試読は こちらから お問い合わせください。
この記事は7月24日付 (米国時間) のDSCCグローバル発プレスリリース Despite Downturn in the Display Industry, DSCC Report Reveals MiniLED Shipments to Rebound in Q2’23 をDSCC Japanのスタッフが全文和訳したものです。
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世界的な需要低迷の影響によってQ1’23に減少したMiniLED出荷は、在庫が減少し需要が回復したことで、第2四半期には通常のレベルに戻ったと考えられる。DSCCの Quarterly MiniLED Backlight Technologies, Cost and Shipment Report 最新版では、MiniLEDが依然としてディスプレイ業界の成長に不可欠な原動力であることが明らかになった。MiniLEDバックライトパネルの出荷数はQ1’23に390万枚だったが、Q2’23には500万枚に達すると予測されている。
- 2023年のTouch TaiwanとSIDでは多数のMiniLED新製品が発表されたが、特に多かったのは車載用途である。
- AUO:スマートコックピット
- BOE:自動車コックピット用COG AM搭載31.5インチ4k MLED、27インチ曲面4k MLED、42インチ10k MiniLED
- Innolux:2.56インチ 2117 PPI MiniLED VRディスプレイ、65インチ4k MiniLED TV (調光ゾーン数2160)
- CSOT:12.3インチ ドライバーモニター、12.3インチ+ 35.6インチ コックピット・ディスプレイ、15.9インチ フリーフォームCID、47.5インチ ピラー・トゥ・ピラー・ディスプレイなどの車載MiniLEDディスプレイ
車載ディスプレイにおけるMiniLEDの普及率は着実に上昇し続けている。MiniLEDバックライトには、太陽光の下での視認性、高コントラスト、長寿命、手頃なコストといった独自の利点があり、車載ディスプレイの要件に適合する。車載ディスプレイにおけるMiniLEDの普及率は2025年に10%に達するとDSCCは予測している。
その他、DSCCの予測は以下の通りである。
- MiniLED出荷数 (全用途) は、2022年の2160万枚から2027年には3030万枚に増加する。
- 2026年まではNotebook PCがMiniLEDの成長の主な原動力となり、Notebook PCにおける普及率は2023年に4.5%、2024年には5.4%に達する。2026年以降はTVが主役となるだろう。TVにおける普及率は伸び続け、2027年には3.8%になる。
- 12.9インチ iPad Proと14インチ/16インチ MacBook Proが、2025年までTabletおよびNotebook PC用MiniLED出荷に大きく貢献する状況が続く。
- OLEDはiPadには2024年に、MacBook Proには早ければ2025年に採用される見通しだ。これがMiniLEDに大きな影響を与える。
- MiniLEDはITやTV以外にも、AR/VR、車載、医療など、多くの新たな用途に浸透し始めている。
- MiniLEDはディスプレイのバックライトに利用されているだけでなく、ファインピッチの直視型ディスプレイにも広く採用されている。
DSCCのDirector of Taiwan OperationsであるLeo Liuは次のように述べている。「MiniLEDの貢献によってLEDの需給状況はQ1’23に健全化しており、年間を通じて展望は明るい。コスト競争の圧力はこれまでに若干緩和されてきた。Q1’23の供給過剰レベルは13.8%だったが、今年末までには10%を下回ると予測されており、Q4’23はややタイトになりそうだ」