MiniLED普及は着実に拡大中~専門調査レポートの分析ハイライト
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この記事は10月25日付 (米国時間) のDSCCグローバルブログ DSCC Report Reveals MiniLED Penetration Continues to Steadily Increase をDSCC Japanのスタッフが全文和訳したものです。
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世界的な需要低迷がQ2’23もまたMiniLED出荷に影響を及ぼした。DSCCの Quarterly MiniLED Backlight Technologies, Cost and Shipment Report 最新版によると、Q2’23のMiniLED出荷数は前期比5%減、前年比32%減の4130万枚となり、総数としてはQ3’21以来最低となった。ただし、MiniLED市場は在庫が通常水準に近づいており需要も反応しているためQ3’23には回復の見通しで、前期比26%増の5210万枚に達すると予測されるが、前年比では依然33%減となる。MiniLEDバックライト出荷数はQ2’23には前期比1%減、前年比15%減の394万枚、Q3’23には前期比16%増、前年比24%減の460万枚になる見通しである。
レポート最新版の製品ハイライトは以下の通り。
- 2023年のDIC Expoでは多数のMiniLED新製品が発表されたが、特に多かったのは車載用途である。
- IVO:12.3インチMiniLED & 15.6インチMiniLED
- BOE:自動車コックピット用COG AM搭載31.5インチ4k MLED、27インチ曲面4k MLED、42インチ10k MiniLED (SID 2023の出展品と同じ)
- Tianma:12.3インチドライバーモニター、12.3インチ + 35.6インチコックピットディスプレイ、15.9インチフリーフォームCID、47.5インチピラー・トゥ・ピラーディスプレイなどの MiniLED車載ディスプレイ
- Huaweiも9月に、「人目を引く」Mate 60 Proとともに、MiniLEDバックライトを搭載した新たなスマートTV、V5 Proをリリースした。
- 予想通りAppleが依然としてMiniLED出荷を独占しているが、Q2’23はiPad用MiniLED出荷数が30万枚、MacBook用MiniLED出荷数が180万枚に減少した。
- MiniLEDのLEDチップ効率が向上している。新バージョンのMiniLEDでは同じ駆動力でも輝度向上が期待される。これは、同じ明るさの下で比較するとMiniLEDバックライト消費電力が低くなることを意味する。
- 車載ディスプレイにおけるMiniLEDの普及率は着実に上昇し続けている。主要企業の大半は内装ディスプレイへのMiniLEDバックライト採用にかなり積極的だ。車載ディスプレイにおけるMiniLEDの普及率は2025年に10%に達するとDSCCは予測している。
本レポートでは2027年までのMiniLEDバックライト出荷予測を掲載するとともに四半期出荷実績を更新している。DSCCの予測は以下の通りである。
- MiniLED出荷数 (全用途) は、2022年の2140万枚から2027年には2360万枚に増加する。
- 2026年まではNotebook PCがMiniLED成長の主な原動力となり、Notebook PCにおける普及率は2023年に3.8%、2024年には4.8%に達する。2026年以降はTVが主役となるだろう。TVにおける普及率は伸び続け、2027年には3.7%になる。
- OLEDはiPadには2024年に、MacBook Proには2027年に採用される見通しだ。これがMiniLEDに大きな影響を与える。
- MiniLEDはITやTV以外にも、AR/VR、車載、医療、直視型ディスプレイなど、多くの新たな用途に浸透し始めている。
- MiniLEDはディスプレイのバックライトに利用されているだけでなく、ファインピッチの直視型ディスプレイにも広く採用されている。
DSCCのDirector of Taiwan OperationsであるLeo Liuは次のように述べている。「MiniLEDとMicroLEDの開発ではLEDが戦略的リソースとなっている。FPDメーカーとブランドは、LEDメーカーへの投資あるいは戦略的協力や提携を通じてLED供給を確保することになる」
このMiniLEDレポート最新版では、市場動向の最新情報とともに、出荷に関する包括的分析、技術最新情報、サプライチェーン、予測などの情報を提供しています。情報の宝庫とも言えるこのレポートをご購読いただくことで、MiniLEDの最新情報と今後の動向をより深くご理解いただけます。Leo Liu は2023年11月1日開催のDSCCの Global Display Supply Chain Dynamics & Technology Outlook Conference で、さらに価値あるインサイトと調査結果を発表いたします。
DSCCの Quarterly MiniLED Backlight Technologies, Cost and Shipment Report では、ブランド、モデル、パネルサイズ、解像度、リフレッシュレート、バックプレーン技術、LED数、調光ゾーンなどの項目別に2022年までの四半期実績と2027年までの年間予測を提供しており、パネル出荷数、サプライチェーン出荷数、パネル出荷額、バックライト出荷額、パネル価格、バックライト価格、バックライト部品表などのデータを収録しています。