フォルダブル型スマートフォン出荷数、Q3’23は過去最高を更新
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この記事は8月21日付 (米国時間) のDSCCグローバル発ブログ Foldable Smartphones to Reach New High in Q3’23 をDSCC Japanのスタッフが全文和訳したものです。
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フォルダブル (折り畳み) 型スマートフォンの出荷数はQ2’23に前期比16%増、前年比42%増の220万台となった。ブランド別シェアはSamsungが32%で、30%のHuaweiを僅差でリードしている。HuaweiのMate X3がベストセラーモデル第1位、Pocket Sが第3位で、SamsungのGalaxy Z Flip 4が第2位、Fold 4が第4位となっている。VivoのX Flipは第5位だった。形状別ではクラムシェル型が数量シェア53%で最も多くなっている。フォルダブル型スマートフォン用パネル出荷ではSamsung Displayのシェアが68%から63%に低下し、Q1’21以来最低のシェアとなった。BOEのシェアは、過去最高だったQ1’23の32%からQ2’23には25%に低下している。
DSCCでは、フォルダブル型スマートフォンの出荷数がQ3’23に前期比200%増、前年比10%増の690万台に到達し、過去最高を更新すると予測している。SamsungがZ Flip 5とZ Fold 5の発売で優位に立ってシェア72%を獲得し、他ブランドのシェアは1桁にとどまると見られる。実はSamsungはQ3’22にはさらに圧倒的なシェア86%を獲得しており、このことから、他の多くのブランドが発売する製品を増やし、シェアを獲得しつつある状況がうかがえる。Q3’23とQ3’22を比較すると、Google、Honor、Motorola、Xiaomiなどのブランドがシェアを伸ばしている。SamsungはQ3’23のベストラーモデル第1位と第2位の座を獲得する見通しで、Samsung Z Flip 5がシェア45%以上、Z Fold 5が20%以上を占め、Mate X3、Honor Magic V2、Motorola Razr 40 Ultraが続くと見られる。ただしDSCC では、Q3’23発売のZ Flip 5の出荷数は、前年のQ3’22発売のZ Flip 4に対して3%増のほぼ横ばいと予測している。DSCCではさらに、最新のサプライチェーン予測を踏まえ、Q4’23はさらに力強い成長が期待できると現時点では予測している。Q3’23にはクラムシェル型のシェアが55%に上昇すると見られ、フォルダブル型スマートフォン用パネル出荷ではSamsung Displayのシェアが78%に上昇し、Q4’22以来の最高を記録する見通しで、BOEのシェアは16%に低下すると見られる。
来週予定の続報ブログではフォルダブル型スマートフォンの市場予測を取り上げる予定だが、出荷数が従来予測を下回るブランドが多いこと、また一部の製品の発売が遅れて2024年に延期されたことなどにより、今期レポートの予測は前回予測に対し下方修正となる見通しだ。