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FOR IMMEDIATE RELEASE: 03/03/2022


2021年のFPD製造装置 売上高ランキングを発表
DSCC アジア代表・田村喜男

DSCC Japan (東京) -

第49回 DSCC田村のFPD直球解説 (電子デバイス産業新聞)

DSCCはこのほど Quarterly Display Capex and Equipment Market Share Report (一部実データ付きサンプルをお送りします) の最新号において、2021年のFPD製造装置メーカーの売上高ランキング (Move In ベース) を集計した。FPD製造装置の全売上高は前年比16%減の131.8億ドルとなった。OLED向けが伸びを欠いたが、TFTアレイ工程向けはあまり減らなかったという印象だ。

首位の米Applied Materials (AMAT) は減収ながらも堅実な業績を維持した。CVDで独占に近いシェアを堅持したことに加えて、スパッタでは2016年以降で初めてアルバックを抜き首位に立った。ただし、2022年には再びアルバックが首位を奪い返すと当社では予測している。

OLED用真空蒸着装置で首位のキヤノントッキは売上高を大きく減らしたが、これは好調だった2020年の反動によるもので、2021年のほうが平均値に近く、同装置で80%前後の高シェアを持つことに変わりはない。スマートフォン向けフレキシブルOLEDへの次期投資をパネル各社が見極めている段階にあることも一部で影響しており、2022年も21年と同レベルの売り上げになると想定される。

引き続き日本企業が露光装置や真空蒸着装置といった主要工程でシェアを確保し、ランキング上位を占める構図に変わりはないが、一部では韓国企業の活躍が目立った。日本や台湾で増強投資がほぼ行われず、パネルメーカーの投資が中国と韓国に限られたことが業績を後押しした。

なかでも、エッチング装置を主力とするInveniaが初めて東京エレクトロン (TEL) のシェアを上回った。2022年も同社の攻勢が続くとみている。また、コーター&デベロッパーが主力のNarae Nanotechも同装置でNo.1シェアを獲得するなど、主にアレイ工程で韓国企業がシェアを上げた。

2022年は、Samsung Display (SDC) がRGB OLEDのG8.5による量産ラインの整備に取り組んでおり、これに続いてBOEも年内に投資方針を固める方向にあるが、縦型蒸着装置の開発は最先端技術ということもあり、計画より半年程度遅れるとの見通しが出ている。装置各社も開発を急いでいるが、こうした進捗も今後の投資動向に影響を与えそうだ。

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