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FOR IMMEDIATE RELEASE: 02/05/2024


CES 2024から見えたAdvanced TV技術
DSCC アジア代表・田村喜男

DSCC Japan (東京) -

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第72回 DSCC田村喜男のFPD直球解説 (電子デバイス産業新聞)

世界経済の低迷に伴い、2023年に続いて24年も苦戦が予想されるTV市場だが、先月開催されたCES 2024には4000社以上が出展し、コロナ禍以前の活気を取り戻したように映った。各社が最新のFPD技術を数多く披露し、あの手この手で消費者の購買意欲を喚起しようと躍起だが、そのなかから大型FPDに注目して紹介する。

展示会を通じて目立ったのが「超大型」だ。なかでも中国ブランドがMicro LED TVを一斉に展示した。Hisenseは163インチ、Skyworthは165インチ、Konkaは8K相当の310インチ、OEMメーカーのMTCが108/135/162インチといった具合だ。

このうちHisenseには台湾AUOがバックプレーンを供給したといわれている。すでにMicro LED TVを商品化しているSamsungだが、バックプレーンの内製化には消極的と噂される一方で、AUOのような台湾メーカーが供給を拡大しようとしていることが、中国ブランドの一斉展示につながっているのかもしれない。ただし、中国ブランドが実際にこれらを商品化するかは不明だ。

「超大型」の傾向はMini LCDバックライト搭載LCD TVでも見られ、Skyworthが100インチ、Hisenseが110インチ、TCLが115インチを展示した。

2023年の市況悪化でLCDとOLEDのパネル価格に大きな差ができているが、中国ブランドは中国FPDメーカーが量産していないOLED TVのラインアップを増やしていない。DSCCでは、OLED TVの出荷台数は2023年の550万台に対して24年は620万台、Mini LED LCD TVは23年370万台に対して24年は440万台と予測しており、伸び率は後者が大きい。

また、先述のTCL 115インチに見られるように「量子ドット (QD)」の採用も中国ブランドを中心に増えた。これまでQDを搭載したTVはSamsungの独壇場で、QD搭載TVの出荷実績は2022年ベースでSamsungの1050万台に対し、TCLが165万台、Hisenseは85万台に過ぎず、Samsungの占有率は70%にのぼっていた。今後は中国ブランドがQD市場拡大の牽引役となっていくだろう。

「倍速駆動」も目立ったキーワードの一つだ。これまではゲーミングモニターがリフレッシュレートの向上を牽引してきたが、それがさらに大型パネル製品にまで波及してきた。OLEDではLGが480Hzの32インチゲーミングモニターを展示したほか、BOEが酸化物技術で144Hzを実現したSkyworthの86インチ4K TVをサポートするなど、高速化がトレンドの一つになった。

このほかに、OLEDやMicro LEDで「透明パネル」を実現したコンセンプト展示の多さも目を引いた。

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