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FOR IMMEDIATE RELEASE: 07/08/2024
急激に普及していく生成AIスマートフォン
DSCC アジア代表・田村喜男DSCC Japan (東京) -
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第76回 DSCC田村喜男のFPD直球解説 (電子デバイス産業新聞)
生成AIを搭載したスマートフォン (スマホ) の商品化が加速しており、2024年は生成AIスマホが飛躍する年となりそうだ。DSCCの親会社であるカウンターポイント・リサーチ (Counterpoint Research、以下カウンターポイント) の調べによると、2023年に出荷されたスマホのうち、生成AIスマホは1%に満たなかったが、インストールベース (市場で使用されているスマホ) の台数は2023年の数百万台から27年には12.3億台に達し、普及率は43%まで上昇する見通しだ。
カウンターポイントでは、生成AIスマホを「事前にトレーニングされた大規模モデルを使用し、マルチモーダルなコンテンツ生成、コンテキスト認識を実現し、時間の経過とともに人間のように能力が向上する」と定義している。具体的には、①オンデバイスまたはハイブリッド処理により、クラウドベースのサーバーだけに頼ることなく、複雑な生成AIタスクを実行できること、②マルチモーダル機能により、テキスト、画像、音声、その他の形式の入力を処理し、翻訳、画像生成、動画生成などのユースケースで様々な出力を生成できること、③流動的でシームレスなユーザーエクスペリエンスにより、ユーザーの入力や要求に対して自然なインタラクションと直感的な応答ができること、である。
また、前記の機能をサポートできるハードウエア仕様として、④統合化やスタンドアローンのAPU/NPU/TPUなど)を活用してAIワークロードを実行するように設計され、最新のプロセスノード上に構築されたプロセッサー、⑤高帯域幅を備えた大容量メモリー、⑥安定した高速接続オプション、⑦ハード/ソフトレベルのセキュリティーソリューションなどが含まれる。
業界全体の協力により、主要なAndroid OEMは70億個のパラメーターを持つ大規模言語モデル (LLM) をスマホに展開することに成功。代表的な機能として、撮影した映像からモノを検索したり翻訳したりする「その場で翻訳」、画像を丸で囲んで検索する「囲って検索」機能などが登場し、日本でもテレビCMが盛んに放映されるようになっている。
いち早くGalaxy S24をリリースしたSamsungが業界をリードしているが、独自LLMを開発するOPPOやVivoらも追い上げている。また今後のアプリケーション拡充を行うため、様々なパートナー間でのエコシステム構築も盛んになっている。一方、QualcommやMediaTekと言ったSoCベンダーがオンチップAI機能をさらに高度化することは容易に想像できる。今秋にはAppleが独自AI「Apple Intelligence」をiPhoneの一部モデルで利用可能にする見通しであり、普及にさらなる加速がつくだろう。
こうしたAI機能の実装は、スマホにおける電力消費の増加を招く。現在この多くを占めているディスプレイには今後さらなる省電力化が求められることは間違いない。
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