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FOR IMMEDIATE RELEASE: 11/07/2024
FPD先端技術及び投資動向~11/20セミナーのポイント解説 (2)
DSCC FPD技術・設備投資・製造装置担当ディレクター Jayden LeeDSCC Korea (ソウル) -
電子デバイス産業新聞 (11月14日号)
調査会社 Display Supply Chain Consultants (DSCC) は、11月20日 (水) に東京コンファレンスセンター・品川で 「FPD産業分析セミナー 2024年後期版」を開催する。毎回好評の「FPD先端技術及び投資動向」セッションについて、その概要をDSCC韓国支社のFPD技術/設備投資/製造装置担当ディレクター・Jayden Lee氏に聞いた。
―今回の講演のポイントについて教えてください。
まずは、韓国パネルメーカーのファブの状況についてお話する。最近のトピックスとして、中国CSOTがLG Display (LGD) の広州工場を買収したが、この影響がどう広がるかについて見通しを述べる。また、ITパネル向け有機ELの第8.7世代 (G8.7) の投資や技術動向、さらに有機EL G6工場の投資動向もお伝えしていく。
有機ELでは、新しい技術のCOE (Color Filter on Encapsulation) 関連の投資が増える見込みだ。フォルダブル向けで注目度の高いUTG (Ultra Thin Glass) の製造プロセスを解説し、課題解消のための新しい工法についても詳述していく。
―インドの動向も気になるところです。
インドは補助金政策もあり、韓国、台湾、日本企業へのアプローチが熱心な印象だ。韓国でも主要装置メーカーやKOTRA、ディスプレイ業界関係者などにコンタクトをとって、事業説明会を数多く開催している。しかし、積極的に補助金政策を推進していた現首相の求心力が落ちており、今後どうなるかは注視が必要だろう。
―2024年のパネル投資動向については。
7-9月期が終了しての見通しでは、2023年比44%増を予測する。G8.7/G8.6の計画は順調に進められており、中国ではG8.6の液晶工場投資をShenzhen Laibao Hi-Techが進め、2025年7-9月期には装置搬入となる見通しだ。
そのほかは有機EL向けで (G8.7)、SDCのA6、BOEのB16、VisionoxのV5の計画が進行している。Visionoxは実際の製造がフォトリソ方式のVIになるのか、従来通りのメタルマスク方式になるのか定かでないが、9月に起工式を行っている。G6工場でVIPを試作していたため、G8.7でも製造可能かどうかの検証から入り、その間は従来の有機ELを生産すると見ている。
―G6工場 (フレキシブル有機EL) の動きは。
韓国2社の稼働率は上がっており、新モデルに対応するための補充投資が検討されている。中国では、TianmaのTM18工場のフェーズ3の投資は確定している。VisionoxとCSOTも投資を行う見通しだったが、G8.7に注力するため、ペンディングになっているようだ。
―有機ELでは、COEやUTGなどの新技術の進展にも注目ですね。
特にフォルダブルでは、折り曲げ部分の応力を緩和するため部材点数を減らす傾向にあり、円偏光板レスにできるCOEは必須技術になりつつある。また、円偏光板レスになれば輝度向上も図れるため、既存のスマートフォンにも今後COE化の波がきそうだ。背景としては、AIが搭載されることで消費電力が増える傾向にあることから、輝度向上により省エネ化を図るためだ。
UTGもフォルダブル向けで、将来的にAppleが参入する可能性が高く、折り曲げ部分のシワ対策技術などに進展がある。早ければ2025年には新技術が展開される見通しで、製造プロセスについても講演にて解説していく。
(聞き手:電子デバイス産業新聞 澤登美英子記者, DSCCセミナー事務局により一部再構成)
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